国内映画配信戦争?!グーグル、chromecast日本発売。
ついに、日本でグーグルのchromecast発売が決定しました。
何ができるものか知らない方はこちらを参考に。
日本上陸! Googleの「Chromecast」で何ができるの? いざ開封の儀 - ねとらぼ
簡単に言えば、スマホやタブレットで再生する動画などをテレビにミラーリングできるガジェットです。つまり、youtubeや映画などが簡単にテレビで再生できるようになります。
さて、このchromecast発売により、テレビのネット接続方法にバリエーションが増えました。そして、そこから繋がる映画配信サービスも身近になります。
まず、どのような競合ガジェットがあり、
映画配信サービスがあるのでしょうか?
2007年1月 林檎、居間侵攻。(2007年、appleTV日本発売。)
Apple - Apple TV - iTunesのHDコンテンツなどをあなたのテレビで。
2014年4月 アマゾン、リビング侵攻。
米アマゾン、ゲームもできるSTB「 Fire TV 」を99ドルで発売。独自ゲームタイトル開発 - Engadget Japanese
そして…
2014年5月 日本でもグーグル、テレビに寄生。
※米国では2013年7月発売。
企業 = ガジェット = 配信サービス
amazon = Fire TV = Prime Instant Video
google = chromecast = google play
大手テレビメーカー = 内蔵型 = アクトビラなど
これで大手3社が本格的に出揃いました。
実際は、chromecastは海外では昨年から発売されているので、アマゾンが参入して出揃った形になります。尚、FireTVも日本ではまだ発売されておりません。
そもそもスマートTVが今後のスタンダードになると唱えられはじめてから7、8年以上経過していますが、実際にテレビからのネット接続はそこまで爆発的に増えているようには思えません。
ネット対応型のテレビは多くなっており、量販店でも販売しているテレビにはyoutubeやhuluのロゴが記載してありネット接続によって利用可能と記載しています。sony、toshiba、sharpのテレビも最新製品の多くが対応しているので、あなたの家のTVもネット接続さえすればchromecastやappleTVに求めていること(例:youtubeを観る)程度のことは可能かもしれません。sony braviaなどtsutayaやニコニコ動画なども対応しています。
このようにテレビからインターネットの配信サービスに接続する方法はガジェット、内蔵型含め現時点でも多くあり、chromecastが目新しい訳ではありません。
映画配信に特化して言えば、
アメリカでは定額映画配信のNetflixがユーザーデータから独自コンテンツのドラマを開発し、更にネットならではのユーザー動向を利用したマッチングによりサービスの質を高めて人気を高めています。まさにビッグデータ活用で伸びているサービスです。いずれ日本にも展開すると考えられます。
日本では早くから定額映画配信のhuluもTVCMと大量のバナー広告を流し、ユーザーを獲得しています。日テレの買収によってコンテンツは今の所大きな変化はありませんが、今後の動き次第でコンテンツが偏る可能性も否めません。
一時は、TSUTAYAも同様のtsutaya TVというサービスをCMで流していましたが、レンタルのイメージがあり、サービスを理解されにくかったのか、現時点であまり普及していません。tsutaya stickという形もサービスもchromecastとそっくりな独自ガジェットを出していますが、TSUTAYAサービス限定という部分で普及していないように思います。
iTunesでは映画の定額配信こそ行っていませんが、圧倒的に普及しているiphone、ipodがiTunes普及を早めた後、映画配信を開始しています。しかし、その多くの人には映画がレンタルでき、購入できるポータルであるということは浸透していません。実際、iTunesで映画をレンタルするとかなり便利ですが作品ごとにレンタルするのと、価格面で躊躇してしまいます。
googleはグーグルプレイでの映画配信のほか、youtube上でも有料の映画配信
サービスを始めています。
通信系では、ドコモのDビデオ、KDDIのビデオパスとありますが、ビデオパスはUIも分かりにくく発展途上気味。Dビデオはドコモユーザーを中心に国内最大級のユーザーを抱えているので場合によっては国内最強となる可能性もありますが、ドコモIDが必要というハードルがあるのでドコモユーザー以外にはこのままでは普及しないと思われます。
他にもUSEN系のU-nextやパナソニックが他テレビメーカーを巻き込み開始したアクトビラなどありますが、どちらもケーブルテレビ的というのかテレビのオプション的サービスといった印象で、ずば抜けて成功しているとも言えません。
映画配信サービスに求められていることは、
大きく3つあるように思います。
①人気コンテンツの充実
②ハードルの低さ(登録、料金)
③操作性、親和性
①質の高いコンテンツが充実していないとユーザーはすぐに離れます。数万作あります!と数字で言われ実際、無料登録してみると観たい作品がなくVシネやビデオスルー作品で数を稼いでいるだけのサービスも多くあります。実際、何度か体験しました。今は配給会社が積極的になってきているのでどこも人気作を取り揃えやすくなってきてはいますが、最新人気作は定額配信には出さないので一昔前の人気作が並んでいるような状況です。見逃し需要にはピッタリです。私の理想は見逃した作品や旧作は定額で、最新作は作品ごとのレンタルというのが理想的ですが、実際コアな映画好き以外はそのような使い方はしないように思います。
②huluの普及に登録のしやすさがあると思います。最初が無料であること、そして簡単な手続きであることが鍵になると思います。無駄に資料を取り寄せてから住所や電話番号など入力となるとその時点で逃げてしまいます。支払い方法も相性が最も良いのはクレジットカードです。一見、最もハードルが高いようにも感じますが、クレジット一択であれば最初のハードルさえクリアできれば継続が見込めます。iTunesカードなどもありますが、支払方法のバリエーションを増やすことで、クレジットカードにハードルを感じてしまい他の方法を選びがちです。買うという行為が必要なiTunesカードなどは結局続かないので難しいと思います。定額サービスの料金は月額1000円程度が多いように思います。ここに差がなければ、この金額に価値を感じるかはコンテンツ次第です。作品ごとの購入またはレンタル金額は、新作400〜500円程度、旧作100〜200円程度が相場かと思います。これはリアル店舗よりも若干高く感じられます。リアル店舗での作品レンタル価格はゲオやTSUTAYAなどによっても違いますが、各種割引もあるのですこし割高に感じてしまいます。返却の手間や、貸出中、延滞金というストレスを考えればネットの方が安いとも考えられます。
もちろんガジェットの価格も大きく影響します。今回のchromecastは4200円で、appleTVは9800円、FireTVは約1万円です。
③操作性はかなり重要かと思います。映画を探すとき、スクロールか検索することになります。テレビのリモコンの入力と操作性は非常に分かりにくく、ストレスです。実際、録画する際もストレスがあります。このことが内蔵型の弱みかもしれません。(専用アプリでスマホ対応も出てきています。)スマホやタブレットの操作方法そのままにミラーリングできるとなると、こちらに軍配が上がります。普段使っているデザインかどうか、見慣れているかでもハードルが違います。iTunesやGoogleはその点強いかと思います。
結局どれがいいのか…
今後の拡張性や利便性を考えると…
ガジェットとしてはchromecastが最も手軽で設置も簡単で使いやすく、今後の可能性もあるように思います。
サービスとしては、今後のユーザー数によってコンテンツ充実度も変わるので難しいですが、定額配信サービスとしてはまだ国内のchromecast未対応ですが、現時点ではhuluかと思います。今後、Netflixも可能性としては高いです。
作品の単品レンタルはどうしてもネットレンタルならグーグルプレイが良いかと思います。正直、地域格差はありますが、まだ実店舗を利用するのがベターかと思います。(実は、iphone、ipad、macbook proユーザーの私としてはitunesが一番なので…難しい所です。)
まだまだ過渡期の配信サービス及びスマートテレビなので、
今後も追っていきたいと思います。
余談
VHSレンタルとVHSデッキが爆発的に普及した背景には、アダルトビデオを観たい男の欲求が影響していると言われていますので、結局chromecastが爆発的ヒットする為には、さりげなくxvideoes対応とFC2対応が一番かもしれません。もちろん履歴を消せることが必須で。まあリビングに持ち込む意味もないのですが…。